「ほいっ☆出来たよ~」

セイちゃんはそう言って、

テツ君に手鏡を渡した。


うわ。


小さな声でテツ君がつぶやく。


「んんん?なんかおかしいとこでも

あるかい?」

セイちゃんは、そのつぶやきを聞き逃さず

即座に尋ねた。

「いや。・・・・・・俺すげかっけーなと思って」

ポコッ!

真顔でそう答えたテツ君の頭を

セイちゃんが軽く小突く。

「いって!!」

「アホな事言ってないでとっとと寝なさいよねっ

面接遅刻しちゃったら元も子もないでしょ」


テツ君とセイちゃん。

とっても、仲がいいみたいだ。


ちらりと横目に沙織ちゃんを見ると

二人のやりとりを笑顔で眺めていた。


・・・それにしても。