out of control ***ハァトがゆうこときかないの。【執筆中】


涙を流し始めた私の横顔をじっと見つめたまま

沙織ちゃんは動かなかった。

セイちゃんのハサミも、動きが止まった。

「あれ?終わったん?」

そう言いながら目をあげたテツ君も。

みんな時が止まったかのように動かず

そして一言も何も言わなかった。


私はそんなみんなに申し訳がなくて

必死に泣くのを止めようとしたが

どうしようもなくそれが出来なかった。


沈黙。


私が鼻をすする音と僅かに漏れる嗚咽だけで

張り詰めた部屋。