「お久しぶりのフリーダム!」

私は一人、自販機で買ったビール片手に

カオル君の住むこのアパートまでの

帰り道にある、砂場とブランコしかない

小さな公園のベンチに座って

大声でそんな言葉を叫んでいたらしい。


もうこの話の時点で、私は昨夜の自分を抹殺したくなっていた。


きっと、有美子と別れた後もフラフラと

彷徨い歩いていたのだろう。

「あー、そう言ってたよ。

友達と飲んでたけど飲み足りなくて

一人二次会やってるのーって」

カオル君は答える。

「私から話しかけたの?」

「ううん。女の子がこんな夜中に

一人でこんなとこいたら

危ないよーって俺が声かけたの」