「とりあえず、帰ったら連絡してよ。

心配だからさ」

クールだけれども温かい、私の女友達は

そう言葉を締めくくった。

「うん。わかった」

じゃあまた後でね、と電話を切って

私は再び「カオル君」の部屋に戻った。

しかしそこにはもうユーイチ君の姿はなかった。

(自分の部屋に戻ったのかな・・・)

話し相手もいないまま、携帯もいじれないまま

私は一人、退屈で仕方がなく

そこらに転がってる雑誌を手にした。

そして布団に横たわり、ぺらりとページを

捲っていった。