女は一瞬、目を見開き
私に向かってにっこり
笑顔になったかと思うと
猛烈な勢いで一気に
喋りだした。
「ごっめーん!
起こしちゃった?
このドライヤー古いからさぁ
すっごいうるさかったでしょ?
でもさー昨日帰って来て
服のまま寝ちゃったから
起きたらすぐシャワー浴びたく
なっちゃってー。
あ、やだ私ごめんねマッパでー
アハハ私すんごいマヌケ~
いやーでも夏場のブローは
灼熱地獄だからさぁー
服なんか着てられないよねー
真希ちゃんまだ寝てたから
いいかぁって思ってさー
でもまぁもう見られちゃったし
もうちょっと裸でいさせてねー
今日あっついんだもーん」
「・・・・・・・・・・・・はぁ」
彼女の喋りのあまりの勢いに
あっけにとられた私をよそに
彼女は私の横をマッパで
スタスタと横切り
「真希ちゃんなんか飲むー?」
グレーの小さな冷蔵庫を開け
しゃがみこんだ。


