「その質問されりゃ
誰だってわかるでしょうが。
それで?
今どこにいるの?」
「うん・・・実は・・・
全然知らないとこなの」
「はぁ?何それ!」
「それがさぁ・・・・・・」
私は、今の自分にわかる
ありったけの経緯を
有美子に説明した。
とは言え、結局わかるのは
たかがついさっき
目覚めてからの事なので
話し終わるのにものの五分も
かからなかった。
有美子の反応はといえば、
驚きもしなければ
呆れてる様子もない。
ただぽつりと一言。
「あんたがそこまで飛ぶの
久しぶりねー・・・」
しみじみ。
そんな懐かしそうに、
つぶやかれても。


