「それで私、どういう訳で ここにいるのか知らない?」 ユーイチ君の吐き出した 煙草の煙をぼんやり見ながら 私は大そう間の抜けた、 だけど今の私には聞くしかない 質問をしてみた。 恥を忍んで ってヤツだ。 ユーイチ君は、再び 相変わらず音が聞こえない テレビの画面を観たまま 「さあ・・・?」 と、呟いた。