男の子の名前は祐市。 年は、二十一だと言った。 「なんだ、私と同じだ」 と言ったら、 「嘘だろ。全然見えねーな。 高校生かと思った」 と言われてしまった。 「そっちこそ全然二十一には 見えないよ。五歳くらい サバ読んでるでしょ?」 言い返したら 「悪かったな、老けてて」 と言いながら 「老けてる」というよりも 「大人びている」、 その顔で笑った。