翌日。 ぱっちり。 私は本当に、ぱっちりという 感じに目が覚めた。 そのとたん、耳元で 電車の走る音が聞こえた。 だけどその音は耳鳴りのように 微か過ぎて、 はっきりそれとはわからない。 右腕に、丸まったタオルケットの 感触がある。 私は肘をついて、 ゆっくりと上体を起こした。 こめかみの辺りが、 ズキンと痛んだ。 「祐介・・・?」