「ゴムの切れ目が縁の切れ目って感じね」


気がつけばそこは有美子の部屋。


私はまたしても、涙に暮れていた。


「それより先だよ。あの女の存在を知ってから
ゆっくり腐っていったんだわ」


縁という名の、運命の糸がね。


「だいたい、真希だっておかしいよ。
何でその場で乗り込んで行かなかったの?
私なら、その女もろとも男殴り倒して
さっさと別れたよ」


有美子は興奮気味に、言葉と共に
煙草の煙を吐き出した。