そう。

そうかも知れない。

まだよくわからないけれど、

セイちゃんの言葉の通り

この子を好きになってしまった私は

いつか必ず泣くかも知れない。

背中に回された腕、その手のひらの温かさ。

それをいとしく思えば思うほど

辛い思いをいつか、するのかも知れない。

…けれど。


「…すげ…俺、どうしよう…

マジで大好きになっちゃったよ…

止まんねー……」


一度離れた唇でそんな言葉を紡ぎだす

この子が私を、助けてくれた。

一人二次会の私を保護って

失恋なんかあっという間に忘れさせて

あまりにも早い恋に一気に

突き落としてくれた。