あれから、黒をバックにした撮影も順調に進み、今は個人撮影をしている。
俺の撮影は4番目。
最後が羚なんだけど、あいつ一人でできんのか?
「篠原君、お願いしまーす!」
「はーい!!」
やっと俺の番か。
ピーカシャッ、ピーカシャッ
「やっぱり、篠原君はいいねぇ。すごくかっこいいよ♪」
「ありがとうございます」
まぁ、当然だな。
俺とって、この仕事は天職みたいなものだからな。
「はい、OK!!」
「ありがとうございます!」
「次白坂さん、お願いしまーす」
ついに、次は羚か。
ちょっと、モニターで見てから戻るか。
「はぁい!よろしくお願いします」
ほんと、あいつは律儀だよな…。
ピーカシャッ、ピーカシャッ
「その笑顔可愛いよ」
うわ、なんだあの笑顔…。
さっきまでとは大違いじゃん!!
あいつのどこにそんな力が…。
