私がこの学校に別れを告げる時間が刻々と迫ってくる。ついに5時間目を終えるチャイムが鳴り、後1時間になってしまった。
「羚、トイレ行こう?」
「あ、うん」
茜にトイレに誘われたけど、これも今日で終わり。
「そういえば、今日転校だったね。なんか、これからも一緒にいれる気がして実感わかないよ。みんな、すごく寂しがってたよ?」
「そうなんだ、ごめんね…」
「ううん、一番寂しいのは羚でしょ!」
茜…。
私、本当にいい友達を持ったな…。
「そうだけど、私はもう吹っ切れた!だって離れちゃってもずっと友達でしょ。それに会おうとすれば会えるんだから!!」
「羚…そうだよね!あ、そろそろ教室戻ろうか?」
「うん」
そう、会おうと思えばいつだって会えるんだ。
私が教室のドアを開けるとクラッカーの音があちこちで鳴って、驚きのあまり立ち尽くしてしまった。
え?なに?6時間目は??
「羚、今までありがとう」
「え?…」
クラスのみんなからの思いがけない一言に自然と涙が出てきてしまった。
そんな私に璃桜、茜、唯那一人一人からメッセージをもらった。
