頭をぐしゃぐしゃにしてかき消す。 「佐倉っ!集中しろっ!」 ビクッ! …硬直した体を少しずつ動かして、ゆっくりと頭に持っていった両手を下げた。 少しクラスでクスクス笑う奴が、いた気がした。 そしてやっぱり、2度目はドンッと怒る感じがゆめに似ていた。 結局眠ることもできずただぼーっと授業を受け、あっという間に放課後だ。 『じゃーな!佐倉!』 この声ではっとして、放課後になったことに気づいたくらいだ。