同じように半分にして箸に挟んだ卵焼きを、彼女の舌の上に置いた。
「んー!おいひい!やっぱり食べさせてもらった方がおいしいんだね!思った通り。」
…企んでたのか…
俺の弁当箱に入れていても量的には多いのに、ペロリと食べてしまっていた。
「ごちそうさまでした!」
彼女とは正反対にのんびり食べている俺は、おかずばかりで埋もれていたご飯にやっとたどり着いていた。
「佐倉くんはじっくり派なんだね。」
「んーまぁ…よく噛んで食えって親によく怒られていたからさ。」
「あー…私もよく言われていたけど、せっかちだから無理なんだよねー」
あははと笑う顔はきれいで見とれてしまう…

