俺、今、上手く笑えてるかな? すごく泣きたい気分だ… 女子は喜びのあまり俺の顔を見る余裕もないようで、笑えてるのか分からない… 「一つだけ、お願いがあるんだ」 喜んでいた彼女がさっと俺を見る。 「なに?」 「登下校は幼なじみと行かせて」 彼女は少し顔に影を作った。 「なんで?」 本当のことは言えないけど… 「あいつの両親に頼まれてるからさ」 少し考えた後 「そっか。じゃあ仕方ないね」 笑ってくれた。