「きれいだね…」 木々の開けた場所から見える景色を見て声を漏らすゆめ。 小さな光を散りばめた夜空。 空だけじゃなく、家やビルの明かりがたくさんの灯籠のように光る。 それは地表を埋め尽くして、遠くに行くにつれて空に吸い込まれる。 何度も見た景色だけど… 「何度も見た景色だけど…」 突然ゆめの声が俺の心の声と重なる。 じゃあ、続きは… 「今日は違う」 「今日は違うみたいだね」 重なった声は微妙に合ってない……