「あ!そろそろじゃない?」
携帯を見ながらそう言う。
「そうだね!佐倉くん!浅野さんの準備が出来たようなので、屋上へ向かってください!そこにスタッフもいるので。」
「わかった…」
屋上!?
花火見るの屋上なのか!?
いつも鍵掛かってて出らんないのに良いのかよ!
すると俺が顔に出していたのか何なのか
「許可取ってあるんで、安心して行って!」
じゃーね!と言ってそそくさと居なくなった。
女子って嵐のようだ…。
なんとなく心でつぶやきながら
彼女たちが出て行ったドアから、屋上に向かって歩き出す。
校舎内は静かで、俺の足音だけが響く。

