…─── 体育館に一番近い階段にさしかかると、前からドレスを着た女子が走ってきた。 そのドレスは、西洋絵画から出てきたような、床につきそうなくらい長い裾に、くびれと胸が強調されたものだった。 艶やかな黒くて長い髪は、毛先に行くにつれクルッと巻かれていて揺れている。 思わず足を止めて見とれていると、女子は俺に気づくと 「まき!」 と名前を呼んだ。