──────……… けやきの木の下のベンチに座って、本を読んでいるゆめに、田中との話が済んだ俺は近づいていった。 辺りはすっかり暗くなってきてた。 ゆめを照らす外灯が少し眩しい。 「ゆめ」 俺の来たことに気づかないゆめにそっと声をかけた。 よく見ると、開いたページが風でパラパラしてる。 ────眠ってる……──── 俺はそっとゆめの隣に座った。 人が1人座れそうで座れないくらい開けて。