プラチナブルーの夏

「んじゃ。おやすみ」

「あ、うん。…おやすみ」
 
オレンジの明かりが、消えた。

ーなるほど、確かにトモロウは

「おやすみ」と言い合ってから、ものの数分で寝息を立て始めた。
 
タオルケットをお腹に掛けたあたしは、夜と川風と雨上がりの草と

土の匂いを、深呼吸を繰り返しながら何度も吸い込んだ。
 
吸い込むたびに頑な過ぎる心のネジが、徐々に緩まっていくのを実感した。
 
やがてあたしはトモロウの寝息にリズムを合わせながら、

静かに目を閉じ眠りについた。