プラチナブルーの夏

びしょびしょの髪の毛の毛先をねじって水を落としながら

「トモロウは?どこ行ってたの?あたし今日、

鏡川まで会いに行ったんだよ」

「え!?そうなの!!?」
 
プルルッと首を振って(ほんとにワンコみたいだ)

びしょびしょの髪の毛から雫を飛ばし、

「ごめんな。ちょっと仕事行ってたからさ。

ついさっきこっち帰って来たらすんげー雨でびびった!!」
 
いって!目ん中に雨入ったわ。
 
トモロウはそう言って腕で顔を拭い、ほほえんだ。

そしたらやっぱりワンコになった。

『ワン!!』とかわいい声で鳴いた気がした。