「でも、私お兄ちゃんほどの観察力ないよ?」 「何言ってんだよ。夏輝さんがいなくなったあと、きっちり代わりこなしてたくせに。」 「あれは…」 お兄ちゃんにイラついてたのと、 大和の役に立ちたかったのと、 一石二鳥だったし… お兄ちゃんが大和関連のファイル残しといてくれたからで… 多分、私ひとりじゃ何の役にも立たなかったよ。 「桜、よかったわね。」 「うん。」 熱い夏、インターハイがもう少しで始まる。