君に届かないI・LOVE・YOU






「桜、今度の予選来る?」


「え、行っていいの?」


「むしろ連れてきてください、って日向に言われた。

相当好かれたな。お前。」


「別にそんなんじゃ…」



7月の上旬。

夏休みが近づく土曜日の午後。



インターハイが近いから、それに向けての地区大会とか県大会、もちろん市大会もこらから行われる。

だから、バスケ部はだんだん忙しくなってくる。



それに伴って、お兄ちゃんも忙しくなる。


「まっ、とりあえず地区大らへんから日にち教えるよ。

伊織ちゃんでも誘いな。」


「うん、そうする。」