「おはよ、って桜ちゃん!?」
「疲れてるのよ、そっとしておいて。」
伊織の何気ないその気遣いが嬉しいです…。
私はそのまま机に寝そべった。
…あぁ、冷たくて気持ちいい。
幸せな気分に浸ってる私に、足音が近づいてくる。
その足音は私の前で止まる。
気になって顔を上げてみると…
「大丈夫か?」
「うん…大丈夫…。」
そこには大和が立っていた。
「日向に相当やられてんな。」
そう言いながら優しく私の頭を撫でる大和。
その手があまりにも優しくて
大和の笑顔があまりにも優しくて
「うん…」
「断ることも大切。」
泣きたいのに泣けない、
そんな不思議な気分になりながら
私は胸が締め付けられるように痛くなった…。