君に届かないI・LOVE・YOU





「あ、もしかして、あなたがそうですか?」


夕凪君の隣にいる私を見つけて、彼は私の前に来る。


「そ、そうですけど…」


「初めまして。
俺、花咲日向[はなさき*ひゅうが]です。」


花咲君…。

綺麗な名前。


「水流崎桜です…」


「それだけが用ならさっさと帰ってくれるか?」


「大和先輩機嫌悪いっすね。
直さないと桜先輩に嫌われますよ。


まっ、実際俺も用はないんでクラス戻りますわ。」



…戻って行っちゃった。


嵐のような人だな…




しかも、


「ふざけんな…。」



大和をここまで怒らせて。