大和は、カタン、と音を立てて椅子を戻すと、ドアの方へ向かう。
夕凪君が笑顔でそれについていくから、私も後を追う。
廊下に出ると…
「大和先輩と夕凪先輩は同じクラスなんですね。」
さっきまで中庭にいた転校生君がいる。
さっきの叫び声はこれが原因ですか。
っていうか、近くで見ると、本当に小さい…
私よりは大きいけど、大和と並んでるとさらに小さく見える。
だけど、肌が白くて、茶髪で、目の色青っぽいから、かっこいいとは言われるんだろうな…
「なんの用だよ。」
「水流崎コーチの妹が2年生だって聞いたので会いに来たんです。」
わ、私?
水流崎、って私とお兄ちゃんの苗字だし、そうだよね。


