なんて言ってられないか。
私は大和に言わなくちゃいけないし…
「あの、やま…「ねぇ都末君、今週末さ〜」
話しかけようと思った矢先、大和ファンの女の子に遮られる。
大和ファン恐るべし…!
せっかく声をかけようと思って近づいたのに!
これじゃあ話かけられない…。
入口で夕凪君がいなくなったから、女の子たちはみんな大和に集中。
私も伊織くらいの強引さがあればな…
なんて心の中で小さくぼやく。
その時、
「俺、席行きたいんだけど。」
ボソッと小さい声で大和が呟いた。
すると女の子たちは一斉に道を開ける。
…開いた口が塞がらないってまさにこのことだ。


