「大和の兄です。」 「違います。俺の幼馴染みのお兄さんです。」 「大和ってば、俺の弟嫌なの?」 「当たり前じゃないっすか。」 あんたなんか兄にしたら、毎日パシられそうだし、迷惑かけられそうだし… ぜってぇ良いことない。 そうに決まってる。 「ところで…」 そう言いながら、夏輝さんが俺に近づく。 …いい予感がしないのはなんでだろう…? 「俺のいない間に桜泣かせたりしてないよな? まして、手を出した、なんてことは…」 「あるわけないじゃないっすか!」