君に届かないI・LOVE・YOU




「あ!あったあった!日向、見つけたぞ!」


「へぇ……」



『大和・幼稚園』と書かれた分厚いアルバムをどや顔で持ってる夏輝。


そう言えばさっきは全然気にしてなかったけど、なんで夏輝の部屋に大和のアルバムがあるんだろ。




「ほら!見ろよこれとか!マジ天使!!」


1人興奮してる夏輝をよそに俺もアルバムを覗き込む。



「あ、可愛い……」


夏祭りのだろうか、小さいグレーの甚平を着て、かき氷を口一杯に頬張る大和。

今の面影もあるっちゃあるけど、別人みたいだ。



「だろ?可愛かったんだよ!!昔は!」





「今は可愛くなくてスミマセンね、夏輝さん。」



「え?」

「ん?」


入り口から聞こえてきた低い声に、夏輝と揃って声の方を向く。
怒りマークがついているであろうひきつった笑顔の大和がそこに立っていて、その後ろには桜先輩もいた。



「大和、帰り早くね?」

「今日は宗介の試合見に行ってたんで。
終わったと同時に帰ってきただけですよ。
……俺は自分の家に。」

「なんでそんな怒ってるの。」

「夏輝さんがそれ言いますか。

…桜に夏輝さんと日向いるよって聞いて挨拶しようと思ってみれば、人の昔の写真引っ張り出して。怒るに決まってるでしょう。
ってかなんでアンタが俺のアルバム持ってるんすか。」


若干イライラした大和が桜先輩の制止も聞かずに夏樹からアルバムを奪い取る。

…やっぱり元は大和ので、どっかのタイミングで夏樹がとったのかな。


変なの、とか思いながら大和を見ると、ちょうどこっちを見た大和にギロッと睨まれた。

………こわっ