君に届かないI・LOVE・YOU





「おいおい、お兄様それ本気で落ち込むよ?」




初めて会った時の夏輝は

こんなんじゃなかった。




「勝手に落ち込んでれば?

俺には関係ないよ。」




もっと大人っぽくて

なんていうか、すごいなって本気で思った。



トレーナーはいっぱいいるけど


日本人が外国に来ることは珍しかったし


バスケも上手かった。



なんでこんなうまい奴が

バスケしてないんだって

トレーナーなんて勿体ないって


何度も思うくらいに。



周りに何十回もそんなことを言われて

それでも夏輝は笑ってた。



俺はこの仕事が好きなんです、


なんて言って。