君に届かないI・LOVE・YOU





お客さんか…

誰だろう?


不思議に思いながらフロントに向かう。



「あの、私にお客さんって…」



言いかけて止める。


だって、すぐそこに、よく見知った、待ち焦がれた姿。



「ただいま、桜。」


「大和!おかえり!!」



思いきり抱きつくと、

三年前と何も変わらない笑顔で抱きしめられる。


優しく笑ってくれるその笑顔に心の中が満たされていく。



「さっそくで悪いけど、バスケしたい。」


「ふふっ。大和らしいね。

でもそれなら丁度いい子がいるよ。
今の私の中で一番成長してる子が。」



そうして大和と一緒にまた、コートに行く。