「寒くなってきた。桜、もう帰りな。

明日また迎えに来るから。」


「…」


無言で大和から離れると、頭をなでてくれた。



ずっとこうゆう時間が続くって思ってたのにな…

私にはまだ試練がいっぱいあったみたい。



もう一回だけ、玄関の前で振り返ると大和はまだ立っていた。


私が入らないと、大和も帰れない。



まだ、そこにいたい気持ちを抑えて、私は家に入る。