近づいてきた足音、 目の前で止まると、 フワッと抱きしめられる。 「俺、やっぱり諦めたくないんだわ。 ずっと、桜のためならって思ってたけど、自分の気持ちも大切だろ? だからさ、俺と付き合って。」 抱きしめてた腕を離すと、大和は私の顔を覗き込む。 涙があふれて、目の前ははっきり見えないけど、 なんだか笑ってる気がする。