「俺、ずっと怖かった。
あの頃の俺は、バスケがあればそれでよくて、
でも桜もすっごい大切で。」
あの頃っていつ?
聞きたいことはたくさんあったけど、
大和の真剣な顔を見て、口をはさめなかった。
「でも、桜が俺のせいでいじめられるくらいなら、俺は桜から離れようって思った。」
あの頃って4年生の頃?
私がいじめられてたの、大和知ってて…
だから、あれから少しずつ距離を置いたんだ。
けど、私そんなことも知らないで、勝手に勘違いして…
やっぱり馬鹿じゃん、私…
全部他人のせいにして、怖いからって本当のことを聞こうともしなかった。
「けどさ…」


