「大和っ!!」




走りに走り、学校についたのは9時を少し過ぎた頃。


屋上のフェンスに寄り掛かった大好きな人のシルエットに思わず叫ぶ。




ゆっくりと振り向いた大和の顔は私の好きな笑顔だった。



「来てくれたのか。」


「大和…」



「ちょっストップ。そこで聞いてろ。」




駆け寄ろうとした瞬間に静止を促される。

…10メートルくらい離れた位置で、近くにいるのに、寂しい。




「んな顔すんなよ。」



大和はそういうけど、やっぱり寂しいものは寂しいんだ。