でも、本当はいつまでもそこにあって、 ただまた思い出せなかっただけ。 もう、桜を傷つけたくなかったから。 「都末君ってカッコいいよね。」 小4の頃には既にそう言われることに慣れた。 けど、誰に対しても「それがなに?」感覚。 俺にはバスケと、桜がいればそれでいい。 心の中ではいつも、そう思ってた。 「水流崎さんっていいよね、都末君と幼馴染みで。」 そして、桜がそう言われるのも、もう当たり前になっていた。 実際桜がどう思ってたかは知らないけど…