あれを桜に話したのは俺で、それを言ったのは小4の梅雨。
約7年前の話。
そんな昔のことをなんで…
俺のそんな考えを知ってか知らずか、隣にいる夕凪はクスッと笑う。
「桜ちゃんてさ、最近いつも落ち込んでて久々に笑顔見たかも。」
「はぁ?」
何言ってんだこいつは。
いつも笑ってるじゃねぇか、日向の隣で。
夕凪だって知ってるくせに。
俺の中は、本当によく分からない感情しかなかった。
「大和気づかないの?
桜ちゃんの好きな人。」
「そんなん日向だろ。」
決めつけたような俺の言い方に今度はため息をつく夕凪。


