君に届かないI・LOVE・YOU





「なんか用か?」


「いやそう言うわけじゃないけど。」



…一瞬だけイラッときて、けどそのまま教室に入った。


すると、一番に聞こえてくるのは、入口付近の諏訪の席でしゃべる、諏訪と桜の声。


だるそうに何かぶつぶつと文句を言ってる諏訪。

それとは対照的でニコニコしてる桜。



その内容は少しだけ俺の方にも聞こえてくる。




「雨ってさ、なんでこんなに憂鬱な気分になるんだろう?」


「さぁ?けどしばらくは続くって、この天気。」


どうやら天気の話らしい。


久々の雨だしな…とか話に参加してるわけでもないのにそんなことを思う。