「今日は雨かー。大和傘持ってきてる?」


「持ってるけど。」



朝から雨だったし、持ってきてない方がどうかしてる。



「いい加減離れてくんない?」

腕に巻きつかれるのとか、すげぇーウザい。


そう言い放つと、優衣亜はしぶしぶ俺の腕を離した。

街中とかで腕組んで歩いてるやつらの気がしれない。


俺は絶対無理。



「大和って優しくなくなったよね。」


「そうかもな。」


「付き合う前の方が優しかった。」


「あっそ。」



夕凪にも似たようなこと言われたけど…


自分ではよくわかんねぇ。

変わったつもりもなければ、

もともと優しかったつもりもない。