君に届かないI・LOVE・YOU







目が覚めると、また違う風景がそこにある。


確かに自分の部屋なんだけど…



時間は朝。

でも今日は土曜日。


学校がなくてよかった、って心から安心する。


熱もだいぶ下がったみたいで、昨日よりずっと楽だった。




ふと、机に目をやると、白い紙が二つ折りにしておいてある。


…これ、私のじゃないよね?



そう思いながら、恐る恐る紙を開く。


そこにはボールペンで、

「9時に学校の屋上」

って文字があった。


その字は大好きな人の大好きな文字で、紙をぎゅうっと抱きしめる。


それで時間を確認して、着替えて、家を飛び出した。