─────────────── ─────────────── その日の夢は久しぶりにいいものだった。 ─────────────── 誰かが頭をなでてくれるような感じがして、 その手が、温もりがすごく気持ちよくて、 それだけなのに涙が出そうになる。 「桜、ごめんな…」 って遠くで誰かが言ってるような気がして、 手を伸ばすのに、全然届かない。 「大和…」 って呼んだら、立ち止まって少しだけ振り向いて笑ってくれた。 「大和………す、き………」 本当はずっと、好きなんだよ………