「桜、前に言っただろ?
13年間ずっと片思いって。
お前の13年間はそんな簡単に終わるのか?
本当にその13年間が無駄だったと思うか?
本当に大和に届いてないと思うか?」
「思いたくない…思いたくないよ!そんなこと!!」
無駄なんかじゃない、って。
ちゃんと大和に届いてる、って思いたい。
もし、大和のこと何も知らなくたって、
それでも、それでも……私は13年間、本気で大和を好きだったから。
だった、じゃない。
今も好きなの。
「じゃあ信じてみろよ。
桜が好きになった『都末大和』を。
あいつは意外と俺らよりいろいろ考えてるって。」
大和を信じる…か…。
今まで、大和のこと信じたことなかったかも。
「俺はもっかい戻るけど、しっかり寝てろよ?
あと、今日の外食、お前は欠席だから。」
「うん…」
ガタンとドアが閉まる。
頭の中ぐちゃぐちゃだ…
お兄ちゃんの追う通り、もう一回寝よう。


