かわいい王子VS鈍感な姫


本選当日━


泣いても笑っても、試合に負けた時点で3年生の引退が決定する。


初戦は他のブロック予選で2位通過してきたチームだ。


レベルはたぶん桜高より下。


「1回戦はまだベンチだ。でも、もし負けそうだったら試合に入ってもらう。」


そう五十嵐部長に言われてむかえた1回戦。


相手は緊張のせいかミスを連発した。


一方、こちらはいたって冷静で1本1本確実にいれていった。



1セットもとられることなく…ストレート勝ちだった。


「お疲れ様です!」


俺は五十嵐部長に声をかけた。


「おぅ。七海…バレーやりたくなってきたか?」


「はい!」


俺は元気よく答えた。