かわいい王子VS鈍感な姫

「1本もらおう!」


「「「はい!」」」


部長がサーブを打った。


…都倉のスパイク!


後ろで守ってくれる先輩は楽々とっている。


俺から見てもスパイクのスピードは速くなかった。


やっぱり本気じゃない!


先輩がとってくれたボールを俺は良平の方にあげた。


いけ!良平!


バシッ━


絶妙なコースに入り先制点をゲットした。


「ナイス良平!」


それからのラリーも俺たちがスパイクを打っても本気でブロックやレシーブをしてこなかった。


俺たちもそれを利用した。


蒼には本気のスパイクを打ってもらわなかったんだ。


良平も昨年よりはスパイクのスピードがあがっているが、昨年のスピードで打ってもらった。


この2人のスパイクが最速と見せかけ、後で戦力となるように…。


昨年と同じく1セット目はとった。


昨年はこの1セットをとるのに本気だった。


でも今年は違う。


2セット目からが勝負だ。


本気でくるか…?


それとも、まだ手をぬいてくるか…?