かわいい王子VS鈍感な姫

良平の本気を初めて見たんだから、無理もないよな。


みんなが見たのは…


良平が4人抜きした所だ。


雫が良平にバトンを渡した時、1組の順位は最下位の8位になっていた。


それがあと約50mくらいにさしかかった現在は4位。


そして…前にいた人とほぼ同時にゴール!


『1位…5組、2位…8組、3位…1組、…』


3…位…?


「すごい…すごすぎるよ…!」


雫は涙を流しながら言った。


雫の言う通り…


良平はすごいよな…!


「「良平、ナイスファイト!」」


こっちに駆け寄ってきた良平に俺と隼人は声をそろえて言った。


「おう!…雫?けが大丈夫か…ってなんで泣いてるんだ!?」


「えっと…「良平のせいだよ。」


隼人は雫が答えようとしたのを遮った。


良平のせい…


あながち嘘じゃないかも。


「え!?俺!?…ごめん…。」


「良平くん!泣いちゃったのは良平くんの走りがすごかったからなの。」


良平の頭に『?』が並んでいるみたいだ。