かわいい王子VS鈍感な姫

練習を何回してもやっぱり不安だ。


本気で走ってやったことがない。


このことも不安を大きくさせる要素だ。


「不安…?どういう?」


俺は自分の不安を良平に言った。


最後に「良平は慣れてるから大丈夫かもしれないけどさ。」と付け加えて。


すると、良平はため息をついた。


「確かに俺は中1からリレーに出てるし、慣れてるって思うのはわかる。でもな?実際は全然慣れてないよ。」


慣れて…ない?


「こけるのはその日の土の状態とか自分によるし、バトンパスだって中1から同じ人ならまだしも毎回違う人なんだから慣れなんてないだろ?」


そうだった…。


どれだけ走り慣れていても、こける時はこける。


バトンパスだって…良平は雫から受け取るのは初めてだ。


「ごめん…。俺も良平も一緒なんだよな。…良平は緊張しないのか?」


俺はふと思ったことを聞いた。


「あー悪い…。」


何が…?


「人前で走るのは慣れてるから緊張はちょっとだけする。これだけは慣れだな。」


ちょっとぬけてる良平らしいミスだな。