かわいい王子VS鈍感な姫

「あ…バレた?いきなり走ると足痛めそうだし、8割いくかいかないかくらいで走ったんだよ。」


「やっぱりな。隼人、わかった?」


隼人の方を見ると、俺の目に呆然としている隼人の姿が映った。


「…隼人!」


「…へ?…あっ!ごめん!びっくりしちゃって…。良平、今のが8割か?」


「…?そうだけど…?」

なぜ隼人がびっくりしているのかわからない良平はとりあえず隼人の質問に答えた。


「リレーの練習の時より速かったから本気なんだと思ってた…。」


実際に良平の今の走りはリレーの練習の時より速かった。


リレーの練習の時、みんな6割程度で走っていたから。


「あれ?俺が本気で走ってるの、隼人見たことなかったっけ?」


隼人は首を縦に振った。


「良平、高校入ってお前は部活でしか本気で走ってないだろ?だから、男バレの奴しか良平の本気は知らないよ。」


「あっ、そっか!隼人、リレーの時は本気で走るから♪って言っても、そんなに速くないからな?」


良平は笑って言った。


自覚がないだけかもしれないけど、嘘つくなよ…!


良平の本気はバレー部にいるのがもったいないくらい速いだろうが!



「良平はあぁ言ってるけど、陸上部にいてもおかしくないくらい速いから。」


俺は隼人にこそっと耳打ちした。