キミと恋に落ちるまで。




ほんの少し気になっていただけあって
ちょっとショック...かも。




「なあ」


「へ?」


下を向いていたものだから、
急に声をかけられおかしな声が出た。



「行かないの?」


そこには丸められたいくつもの広用紙を持ったあの子がいた。


ぽかんとするあたしに

彼は目で廊下を見た。


「早く帰りたいから」


それだけ言うと
彼は先に教室から出ていった。


学ランの胸ポケットについている名札。


〝八神 凌〟


少し呆然としたけれど
すぐに彼...八神[ヤガミ]くんの後を追った。