「なあ!! 隣のクラスの八神、転校したんだって!!」 「え?!」 ある男の子の大きな言葉にクラスからどよめきが起こる。 あたしも彼の言葉を聞いて、 困惑する。 「あいつ、家庭の事情で引っ越したらしい。 迷惑かけたくないからって、言わなかったんだと」 涼太が心配そうにあたしを急いで見つめた。 ...でもそんなの 全然わからなかった。 頭の中は 〝どうして?〟の一色。 もう 何も考えられなかった。